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次世代事業開発室 エリクラ
中村 光秀 様

新規開発したサービスの「営業活動における再現性確保」と「サービス拡販」の事例です。 営業に関して知見とノウハウがある企業と一緒に、再現性の高い営業組織を作りたい。そんな思いで営業アウトソーシングの導入を決めた、株式会社リクルート 次世代事業開発室 エリクラの 中村光秀 さんに、お話を伺いました。

記事の要約
  • 立ち上げまもない新規サービスの営業活動の、再現性を検証したいと営業代行を依頼
  • 取り組みの状況を汲み取って、先回りした提案をしてくれる
  • 営業活動を通じて、事業の根幹に関わるようなアドバイスも受けている

はじめに御社のサービス「エリクラ」が誕生した経緯を教えてください。

私たちが提供している「エリクラ」というサービスは、スキマ時間に近所で少しだけ仕事をしたい方と、アパート清掃、マンションの巡回点検、看板の点検といった簡単なお仕事を依頼したい企業とをつなぐマッチングサービスです。

私自身は大学卒業後、大手システム会社でSEを2年経験した後、リクルートに転職しました。
弊社には「Ring」という、新規事業提案制度があります。私もこの制度に挑戦し、2件目に提案したエリクラが審査を通過しました。

私は元々、不動産サイトの広告営業を担当していました。当時の営業先は賃貸管理会社だったのですが、管理会社は物件の巡回、清掃といった数々の業務をこなしています。
それを聞いて、「清掃業務は近所の人に依頼した方が効率がいい」と感じたことがありました。そこから事業を発案しエリクラが誕生したという背景です。

 

事業提案当初は、当時担当していた管理会社様に協力してもらい、実際に近所の方にお手伝いをお願いできるのか、テストを行いました。すると、思った以上の応募者が集まりました。

ユーザーへのインタビューでも、隙間時間に仕事ができることはとても価値があると言ってもらえました。ユーザーが順調に集まった状況の中で、ユーザビリティなども整えつつ「エリクラ」というサービスでクライアントへの提供をスタートさせました。

 



営業代行に依頼しようと考えたのはなぜですか?

エリクラは上手く販売フェーズに進んでいましたが、社内から「私(中村さん)が不動産の業界に詳しいから上手くいっているのではないか?」という声が上がりました。ですので、今後事業を拡大するにあたり、自分たちでなくても売れるという、営業の再現性を検証する必要がありました。
そこで、営業コンサルタントの方々なら、新規営業のナレッジや営業マネジメントの経験値も高いだろうと考えたのです。

検証に必要なのは、「営業担当者が『不動産の知識』を身につければ、エリクラはご提案可能か?」というものです。そのため、業務委託先は「営業に関して既に知見・知識のある」ことが条件でした。

仮に新人から育てると考えると、1人前になるのに半年くらいかかると思います。既に完成したプロダクトならそれでも問題ありませんが、Ringで立ち上げた新規事業は、半年に1回審査があります。

事業の再現性について、「営業がひとり立ちしてないので検証できません」は通りません。こうした事情もあったので、営業代行を活用してスピード感を高めたいと思っていました。

 

数ある企業の中から、セレブリックスを選んだ理由はなんですか?

業務委託をすることは決めていたものの、営業活動のどこまでをお願いするかは決めかねていました。
アポイント獲得までなのか、クロージングまでお願いするのか、なるべく委託先の選択肢は広げて、いろいろと調べていましたが、検証の内容を考えると、私たちがクロージングをしてしまったら意味がありません。

ですので、アポイントの獲得からクロージングまで、営業活動を一気通貫でお願いでき、かつマーケティングレポートも出してくれるセレブリックスさんにお願いしようと決めました。

実はセレブリックスさんのことは、調べる前から名前だけは知っていました。イベントで出会った、他の営業代行会社と業務委託先選定の話をしていた時に、その企業の担当者の方が「提案しても最終的にセレブリックスさんに持ってかれちゃうんだろうな~」とおっしゃったことがあり、競合他社から一目置かれる存在の企業なのかと、サイトから問い合わせをしました。

 

私の営業スタイルは、ラポールを築いてぐぐっと距離をつめて、情熱に訴えるケースが多いのですが、商談に来てくれたセレブリックスの営業の方は、すごくパリッとしていて、ロジカルで自信に満ちていました。

営業活動の検証についても、営業活動における共通した基本行動を100を超える項目に分解して、それと照らし合わせて行なっているとおっしゃっていて、セレブリックスさんに不動産のノウハウを共有したら、今後の営業活動をロジカルに検証し、理想の営業スタイルも確立できると思えたので発注を決めました。

 


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実際に発注、営業活動を開始していかがでしたか?

営業の検証とスタイルの確立については、今回初の試みでした。
正直私たちも、やりたいことは決まっているものの、具体的に何から手を付ければいいのか手探りな状況なので、セレブリックスさんの担当者がこちらの状況を汲み取って、柔軟に提案をしてくれるのは非常にありがたいと感じています。

例えば、アプローチ先のリストを私たちが準備する際、そのやり方についても、「まずはここから取り組んではいかがでしょう」と、先回りして提案してくれることが多々あります。実際に業務委託を開始して約3か月ですが、とても助かっています。

実際の営業活動については、私たちがやってもこれだけのアポイント数は獲得できないのではないか、という結果を出してくれています。
ご発注いただく数も積み重なっているので、良い意味で事業計画を引き直さなきゃいけないくらいの状況です。

プロジェクト開始から7週目に初めてセレブリックスさん経由でご発注をいただき、8週目にもう1件と、連続して発注がありました。
不動産知識の無い状態からスタートして、私たちの想像を超えるスピード感で発注をいただくまでに至っているという印象です。商談の内容や、そこに至るまでの営業活動もこちらが期待していた再現性の高い内容ばかりです。

これからは、窓口を開けていただいた先へのアップセルという挑戦を考えています。
実は、セレブリックスさんにお願いするまでは、この2つを同じフェーズで取り組もうと思っていました。しかし、セレブリックスさんと話している中で、これは分けた方が良いと気づいたのです。

 



フェーズ分ける必要があることに気づいたきっかけを教えてください。

セレブリックスさんから、”1、2件からサービス利用をスタートできる、お試しのニーズが非常に高そう”と報告を受けました。加えて、「中村さん、トライアルプランを作りましょう」とご提案をいただきました。

プランを作成したところ、これまでご提案が難しかった企業様からもご発注いただくことができ、ご利用いただく率も上がりました。

エリクラの価値を多くのお客様に実感いただくために、まずはお試しプランを用意して、そこから徐々にご利用拡大をいただく。これは営業活動としてとても効率的だと気づき、フェーズを分けて考えるのもありだなと考えさせられたのです。

こうした提案からも、セレブリックスさんは、積極的にエリクラの事業に参画してくれているという印象です。
聞いた話では、弊社をご担当されているおふたりは、毎週「エリクラは次どういった市場でご提案可能か」などと、ブレストミーティングをしてくれているらしいですね。

しかも、今のエリクラだと対応できない、市場の広がりみたいなものも考察して、資料化して共有してくれています。事業の根幹に関わるようなアドバイスもいただけて、外部パートナーというよりは、共に歩んでくれている仲間という感覚がとても強いです。

 

今後、セレブリックスに期待することはありますか?

大きく2つあります。
ひとつは行動管理です。何をどのくらいやったら、どのくらい受注につながるのかという、ファネルも含めた行動をしっかり管理して、設計の型化をさらに進めていきたいです。

もうひとつは、商談の構造化です。
商談内容にたいして、受失注理由はなにで、そこにたいして何をすればきちんと受注できるのか。こうした情報を市場の状況とをかけ合わせて、「この市場はどうしようもないから、TAM(Total Addressable Market)が下がるよね」のような分析を、現場感からきちんと整理するというところまで、お願いできればと考えています。

加えて、セレブリックスさんならお任せできるかもと検討しているものが、もう1つあります。
現在エリクラは、不動産業界向けというニッチな市場向けのサービスですが、今後はさらに市場を拡大していきたいと考えています。

その時、サービスがどの領域にフィットするのかや、商材をどう進化させていけばいいのか、現時点でもアドバイスはいただいていますが、こうしたテストセールスの座組もやっていきたいと考えています。

 

私はエリクラの担当ですが、同時にリクルートの次世代事業開発室にも属しています。

このサービスで得られた知見も活用しつつ、”新規事業開発自体”の基盤も整えていきたいと考えているところです。リクルートで事業開発する意味を整理して、迅速に新規事業が産み出せる仕組みづくりにもこだわっていきたいです。

社内には起案された新規事業に対して、「収益性を担保できて、かつ事業の世界観も含めていいものである」というのを判断する基準が、ある程度完成しています。

そこから一歩加速して、商売構造のトランザクションを最大限増やすための仕組みづくりの知見は、これから構築していくステージにあります。

だからこそ、セレブリックスさんと共にスピード感を持って、売り上げをアップできる体制を作っていきたい。そして、この活動を通じて、新規事業開発の基盤作りをできたらという期待を持っています。

 

取材協力:株式会社リクルート「エリクラ」 様
取材:髙橋佑甫/撮影:曽谷真穂

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