インサイドセールスに不可欠な「オンライン商談」のコツ
今後、テレワークによるオンライン商談や非対面営業が増えると予測される中、これまでの対面営業で通用していた「当たり前」が大きく変わります。また、テレワークが定着しつつあるこのタイミングで、企業の中には営業を強化する動きも見られますので、この段階でオンライン商談のスキルを上げて受注率向上につなげる取り組みをするべきでしょう。今回は、オンライン商談を成功させる大切なポイントをご紹介します。
あわせてお読みください
本記事とあわせて、営業力を高めるための新規開拓チェックリストをぜひご活用ください。新規開拓で生産性を向上させ、成果を高めるためのチェックリストです。営業パーソンや営業組織が持つべき基本的なスタンス、起こすべき行動から、実際の営業活動で実施すべき項目までまとめています。
目次[非表示]
- 1.対面商談とオンライン商談の違い
- 2.オンライン商談のメリット
- 3.オンライン商談で気を付けるべきポイント
- 3.1.オンライン商談前の5箇条
- 3.2.オンライン商談中の2箇条
- 3.3.オンライン商談後の1箇条
- 4.まとめ
対面商談とオンライン商談の違い
対面商談とオンライン商談の違いには、もちろん移動や時間にかかるコストの差も挙げられますが、もう一つ重要なポイントがあります。
それは、
- 対面商談 = 人と言葉が主役、資料は補足
- オンライン商談 = 資料が主役、人と言葉は補足
ということです。
画面上だと、お互いの顔が見えなかったり声が聞こえづらかったり、小さなトラブルは良く起こります。そのため、資料の中に要点がまとまっていて、顧客は資料を見るだけで商談の内容を思い出せる状態が理想です。
オンライン商談のメリット
オンライン商談のメリットは多岐に渡りますが、主なポイントを挙げると下記があります。
- 多くの取引先に訪問するための時間や人数が必要ない
- 移動時間や交通費のコスト削減ができる
- 1日の商談件数が増える
- コストを最小限にしながら、成果を最大限にできる
- 少人数でも成果を上げられる
従来の対面営業は「訪問する」という前提があるため、どうしても時間・人材・費用という面においてコストがかさんでしまうのが最大の課題でした。一方、オンライン商談では「訪問する」という前提がないため、コストを最小限にしながら営業成果を最大限高めることができます。
オンライン商談で気を付けるべきポイント
オンライン商談前の5箇条
1. 顧客に対して接続方法の説明と事前ヒアリング、依頼を実施
当日の流れや準備してほしいことをできるだけ簡単な言葉を用いて説明し、オンライン商談慣れしていない顧客にストレスを与えないよう気を付けましょう。ここで、「画面を同期するツールを使い…」「Web商談用のシステム・・」等の言葉は用いることで警戒心や不信感を持たれ、アポイントのキャンセルや訪問依頼をされる可能性が高くなってしまいます。
同時に、当日つながる電話番号や必要情報を送付するメールアドレスを聞きましょう。顧客のオンライン商談の経験値にあわせて、イヤホンやPC端末、インターネット環境や音声環境の確認及び用意をしていただくよう依頼することで、当日の商談中のシステムトラブルを防ぐことができます。
2. 顧客へ事前に概要メールの送付
送付するメールは2種類あります。
①アポイントを獲得後のメール
その場でスケジュールをロックしてもらうため、必ずアポイント内容を記載したメールを送付しましょう。
②商談前日リマインドメール
顧客にとってオンライン商談は訪問より優先順位が下がりやすくリスケされやすいため、土日祝日を考慮してメールを送りましょう。
▼メール例文(オンライン商談システムベルフェイスを利用した場合)
株式会社●●●●
■ 〇月〇日(〇) 15:00~15:30
|
3. 自身の ツール環境の整備
カメラ、ヘッドセット、資料等、商談に使うツールを整備しておきましょう。特に、資料においては共有するWebサイトやデモ画面を事前に開いておいたり、ポップアップ通知をオフにしたり、顧客の興味関心を妨げないよう細心の注意を払うと良いです。
4. 自身の接続環境の確認
インターネット回線、周辺の環境の確認しましょう。スムーズに接続できるよう、テザリングやポケットWi-Fi等の不安定な回線は使わず、安定した回線や有線を使用する方が安全です。また、周囲の雑音がマイクに入らないよう、カフェ等公共の場での商談は避けましょう。これは、顧客の集中力を分散させてしまうと同時に、セキュリティ面でも、会話内容を聞かれたり社外秘の情報を見られるリスクがあるためです。
5. オンライン商談のロールプレイング
対面商談との違いを認識したり利用するツールに慣れるため、ロープレをしておくことをお勧めします。ここで意識するべきポイントは3つです。
- 第一印象を意識し、画面に映る瞬間は表情に気を配る
- 話を聞く時はカメラ目線でアイコンタクトを意識する
- 質疑応答まで加味してタイムマネジメントをする
また、逆ロープレを実施してみるのも有効です。自身が顧客として営業を受ける立場になって、どのような画面を見ながら営業を受けているか、どのようにコミュニケーションがなされているのかを確認すると良いでしょう。
オンライン商談中の2箇条
1. 細かい合意形成
オンラインでの会話は、相手の反応が見えづらく、つい一方的に喋ってしまう場合が多いと言われます。対面とは違い、たとえば相手の視線が資料のどこにあるかで興味の度合いを図れないので、いつも以上に気づかい、不明点、疑問点を払拭することを意識します。
「ここまでは大丈夫そうですか?」「ツールの使い方に問題はありませんか?」などと、実際に声に出して逐一確認したり、話をしたあとは一拍置き、相手が喋りだそうとしていないか確認したりすることで、相手の歩調に合わせることができます。
2. ノンバーバルコミュニケーション
上述した、表情管理やアイコンタクトも当てはまりますが、身振り手振りや頷きを取り入れることも有効です。オンラインでは感情が伝わりにくかったり、誤解されやすかったりするので、意識すると良いでしょう。
オンライン商談後の1箇条
1. 御礼メールに商談アジェンダと要点を記載する
対面と比べ、オンライン商談はインパクトが薄くなってしまい、顧客は、商談で話した内容が分からなくなってしまう可能性があります。しかし、メールにアジェンダと要点を記載しておくことで、メールを見ればいつでも商談の内容がわかる状態にしておくと親切でしょう。
オンラインでの商談は集中力が長続きしないため、元々1回で行っていた商談も段階で分けてしまい、短時間で複数回に分けて実施する企業も増えています。このあたりは、企業のポリシーに応じて顧客にあわせた最適な提案スタイルを判断して頂くのが良いかと思います。
あわせてお読みください
本記事とあわせて、営業力を高めるための新規開拓チェックリストをぜひご活用ください。新規開拓で生産性を向上させ、成果を高めるためのチェックリストです。営業パーソンや営業組織が持つべき基本的なスタンス、起こすべき行動から、実際の営業活動で実施すべき項目までまとめています。
まとめ
今回は、コミュニケーションに焦点を当てて、オンライン商談を成功させるコツをご紹介しました。さらに、アンケートやデータを利用した調査結果やオンライン商談に関する詳細のポイントは、『リモートワークでも成果をあげる営業活動とは』でご紹介しています。