コンサルティング営業とは?一般的な営業との違いと7つの営業プロセスを解説!
「コンサルティング営業と営業はどんな違いがあるんだろう?」
「コンサルティング営業に必要な思考が知りたい」
そんなお悩みをもっていませんか?
この記事では、コンサルティング営業について詳しく解説します。
記事の後半では、セレブリックスが提唱する営業のプロセス「コンサルティングセールスプロセス」をひとつひとつ解説していきます。コンサルティングセールスプロセスは、26年以上営業を支援してきたセレブリックス独自の営業ノウハウ「顧客開拓メソッド」の一部です。
サービスを押し売りすることなく、お客様に本当に必要な課題解決を提案できる営業パーソンを目指しましょう!
あわせてお読みください
本記事とあわせて、「【フィールドセールス基礎】ファクトファインディング編」もご活用ください。商談フェーズの中でも、とくに習得がむずかしい「ファクトファインディング(=課題設定力)」についての資料です。「お客様の課題をどのように探っていけばいいのかわからない」「上手く課題を見つけられない」などの悩みを持たれている方は ぜひご確認ください。
目次[非表示]
コンサルティング営業とは
コンサルティング営業とは、顧客の潜在的なニーズを解決に導くセールスのことです。
顧客の課題には次の2通りがあります。
- 顕在ニーズ
- 潜在ニーズ
そのうち、顕在ニーズに対応する方法をソリューション営業、潜在ニーズに対応する方法をコンサルティング営業と呼びます。
自身が持つ知識やノウハウ、ケーススタディなどを最大限活用し、「顧客が要求する課題解決ではなく、客観的、先見的に判断し、顧客に必要となるであろう提案」を行うことが求められます。
コンサルティング営業が必要な理由
コンサルティング営業が必要な理由は、売り手がより多くのマーケットシェアを獲得するためです。
購買意欲が高いお客様であれば、自ら商品を調べて導入を進めていきます。しかし、売り手がマーケットシェアの拡大を図るためには、まだ購入や導入を検討していないお客様に対して、営業力によって「買いたい」と思ってもらう必要があります。
さらに、お客様が感じている問題や課題は思い込みや考え方だけで決まっていることが多いため、真のカスタマーサクセスを実現するためには第三者の提言や提案が必要になるのです。
続いて、コンサルティング営業と他のセールス手法との違いについて解説します。
営業におけるコンサルティング営業の位置づけ
コンサルティング営業は、顧客の悩みのなかでも「潜在的な悩み」に対して課題解決に導く営業です。
悩みに無意識/無自覚な顧客の場合は、そもそも商品導入の必要性や緊急性を認識していないため、コンサルティング営業を通して「問題・課題があることを自覚させる」ステップが必要です。
コンサルティング営業に必要な思考とは?
コンサルティングセールスには、顧客の課題を発見(特定)し、その課題を解決するために必要な3つの考え方があります。
- 顧客思考
- 仮説思考
- 未来思考
顧客思考 |
・顧客の立場になって考えること。顧客以上に顧客のビジネス、顧客への便益を考える姿勢を持つ |
仮説思考 |
・顧客に新たな課題を認識させるには仮説に基づく示唆(示す/教える)が必要 |
未来思考 |
・「今、困っていることがあれば商品を提案する」という単純な物売りのスタンスはとらない。目指すべき未来を共有し、現状とのギャップを可視化する。 |
コンサルティングセールスで重要なのは、顧客に主語を寄せて顧客の損益を真剣に考えること。なぜなら、購買をするのも意思決定をするのも一貫して顧客サイドのイベントだからです。
<顧客思考で重要なポイント>
① 顧客以上に、顧客の立場で顧客のことを徹底的に考える
② 説得しない、納得して購買いただく
③ 常にカスタマーサクセスの立場から提案する
④ 顧客の認識する課題を鵜呑みにしない
⑤ 顧客の真のパートナーとなる
セレブリックスが提唱する「コンサルティングセールスプロセス」
コンサルティングセールスプロセスとは、商談でインサイトを見出すための営業プロセスのことです。
※コンサルティングセールスプロセスはセレブリックスが商標出願しています
フェーズ毎に顧客の反論が生まれない/減らす商談展開を目指すために、セールスプロセスを7つのフェーズに分解したものです。
このプロセスに沿って営業することで、顧客の「買わない理由がない状態」を目指します。
コンサルティングセールスプロセス™は、「買わない理由がない」という顧客認識の合意と共感の連続で進んでいきます。各フェーズで「反論」や「買わない理由」を発生させないように、顧客の評価を確かめながら商談を進めることが重要です。
それぞれのフェーズを解説します。
1.攻略計画を策定する(アカウントプラン)
コンサルティングセールスプロセスの1つ目の「アカウントプラン」では、商談実施のための「下ごしらえ」を行います。
各フェーズで共感と合意を得ながら商談を進めるため、逆算して情報収集と準備をしていきます。顧客の課題は商談者ごとに変わるので、個別化された最適な計画を練る必要があります。
2. 信用と興味を抱かせる(アプローチ)
コンサルティングセールスプロセスの2つ目の「アプローチ」では、初回商談で名刺交換から会社説明まで実施します。営業パーソンや自社に対して「信用」「興味」を抱かせ、顧客の信頼獲得を図ります。
この信頼が商談の土台となり、後のファクトファインディングやオーダーコントロールの顧客グリップの強さに大きく影響します。ファクトファインディングで顧客の本音や客観的事実に迫るためにも、お客様にとって「信じて頼りたい会社/営業パーソン」としての印象形成を目指します。
関連記事:トップセールスが実践している第一印象の作り方【チェックリストつき】
3.課題を設定する(ファクトファインディング)
コンサルティングセールスプロセスの3つ目の「ファクトファインディング」は、初回商談中に顧客のビジネスを取巻く“あるべき姿”を示し、重要かつ緊急性の高い課題を認識(合意)してもらいうフェーズです。
アカウントプランの仮説に基づき、顧客に適切な問いを与え、営業一人ではなく一緒に行うべき「共同作業」として行います。
課題を発見するまでの過程は、3つのステップに分けることができます。
ファクトファインディングの詳しい解説記事はこちら!
①ファクトファインディングとは?ヒアリングとの違いや進め方を解説!
②7つの事実を聞き出すファクトファインディング(課題設定)のコツ
4.要件定義とネクスト設定をする(オーダーコントロール)
コンサルティングセールスプロセスの4つ目の「オーダーコントロール」は初回商談中に実施する顧客の発注内容の調整を指します。
つまり、ファクトファインディングで顧客が「解決したい」と合意した課題に対して、
- どのような提案なら受容できるか
- 誰が、どのような基準で提案を評価するか
- 提案を進めるための、具体的な次の行動は何か
を顧客と協力し決めていくことです。
この決定があいまいになると、以降の商談のコントロールが難しくなってしまいます。
5.提案内容を検討する(企画作成)
コンサルティングセールスプロセスの5つ目の「企画作成」は、初回商談後に2次商談に向けて準備していくフェーズです。
オーダーコントロールで合意を得た課題解決の方向性に基づいて、具体的な解決策を企画します。
実現性の証明/競争優位性/効果効用を盛り込んだ企画を、客観的で論理的にわかりやすい提案書へと仕上げ、顧客に評価してもらえる提案内容をつくりあげることで受注確度の向上を目指します。
そもそも提案書は自社の提案する内容が選ばれる対象となって初めて作成するものです。
そのため「顧客の本質的な課題解決につながるか」「実現性の証明や競争優位性の担保ができるか」を十分考えた上で、提案書作成に踏み切りましょう。
6.提案をする(プレゼンテーション)
コンサルティングセールスプロセスの6つ目の「プレゼンテーション」は、2次商談で実施する提案のフェーズです。
顧客の課題や解決策を「見える形」で提示します。
プレゼンテーションをする相手によって想定している課題や関心事が異なるため、誰に対するメッセージなのかを意識して臨みましょう。プレゼンテーションは、商談相手の立場や役割によって最適な内容が大きく変わります。
誰が、どのような目的で参加するかを確認した上で、どのようなことを行うべきかを決定していきます。
7.意思決定の後押しをする(クロージング)
コンサルティングセールスプロセスの7つ目の「クロージング」は、2次商談最後のフェーズです。顧客が納得のいく意思決定をするために、あらゆるサポートを施します。
決して押し売りをしたり、強引に説得して買わせることが目的ではありません。「決められない理由」「買わない理由」などの懸念点がある場合、営業パーソンが購買サポーターとしてアドバイスする役目を担います。
クロージングでは、顧客に良い意思決定をしてもらえる状況をつくることが重要です。
そのために、
- 顧客の不安や本音を、意思確認のプロセスを経由していきながら確かめる
- 受注前の買わない理由を明確にする
- 上記の買わない理由に対して的確な対処法を施す
などの対応を行います。
関連記事:クロージングとは?意思決定をサポートするクロージングのコツ4選
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まとめ
コンサルティング営業について解説しました。
営業に関することでお困りな点がありましたら、セレブリックスにぜひご相談ください。まずは現状のお話を聞かせていただいた上で、最適な解決策をご提案いたします。