紹介営業の極意!紹介してもらうためのヒントとプロセス構築のコツ
営業の紹介を受けて新しいビジネスを生み出す方法はたくさんありますが、最も効果的な方法の一つは、既存顧客に紹介を依頼することです。では、どのようにして紹介を依頼し、紹介された顧客のうちどれだけの新規ビジネスを最大化することができるのでしょうか?
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目次[非表示]
- 1.適切な人選
- 2.セールス・リファラル・プロセスの構築
- 2.1.戦略の策定
- 2.2.プロセスの作成
- 2.3.評価基準の追跡
- 2.4.トレーニングプログラムの実施
- 3.感謝の気持ちを伝える
- 4.まとめ
適切な人選
紹介してもらうための重要な要素は、自身と紹介者との関係の強さです。 紹介の強さは、紹介者との関係の強さに比例します。既存顧客との関係が強く信頼されていれば、積極的に紹介してくれるでしょう。
では、自身と紹介者の関係の強さを知るにはどうしたらよいでしょうか? 以下の基準で関係を評価して、既存顧客について考えてみましょう。
- 関係の長さ
- 自身とお客様の間のコミュニケーションの頻度
- 自身の連絡に対するお客様の反応の速さ
- 製品やサービスに対する全体的な満足度
関係性のスコアが高い顧客は、紹介を依頼するのに最適な顧客です。
セールス・リファラル・プロセスの構築
営業組織が紹介営業に注力する場合は、明確なプロセスを構築する必要があります。紹介を依頼し、フォローアップし、コンバージョンすることは、営業プロセスの中で当然であり重要なポイントになるためです。
戦略の策定
紹介を受けるためには、ちょっとした工夫と、繰り返し使える再現性のある計画が必要です。そのために、下記のような項目を確認してみましょう。
- アプローチは、電話や1to1メールなど個別化された直接的なものか?それとも、自動メールのような汎用的なアプローチか?自身のビジネスでは、どちらの方法が効果的で汎用性があるか?
- すべての顧客に紹介をお願いするのか、それとも重要顧客など特定のセグメントのみにお願いするのか?
- 紹介プロセスの成功、または失敗をどのように追跡するのか?どのタイミングでアプローチを再検討するのか?
- 自身が本当に大切にしていることや価値として感じていることを、顧客にどのようにして伝えるか?
プロセスの作成
戦略が決まれば、次はそれを実行するための最良の方法を考えます。成功した紹介を忘れず、コンバージョン率をできるだけ高くし、実際に紹介を行うためにはどうすればよいのでしょうか?
- プロジェクトが終わる前に聞く:プロジェクトが終了したときに依頼するのがベストだというのは、よくある誤解です。継続的にフィードバックを行い、顧客を満足させられた最初のマイルストーンで依頼してみましょう。
- 個人的な内容にすること:プロジェクト終了時に一般的なメールを送っても効果はありません。可能であれば、直接会って、あるいは電話で依頼することで、個人的な印象を与えることができます。このような直接的なアプローチは無視できませんし、相手も立ち止まって、紹介してもらえるかどうか真剣に考えてもらえる可能性が高くなります。
- 簡潔にする:会社や商品を紹介するのに、何かと面倒な手続きを踏む必要はありません。紹介することで得られる明確なメリットを記載したテンプレートメールを用意することで、そのまま送信したり、必要に応じてパーソナライズすることができます。
- 代替案を提示する:「紹介したくない」「今すぐには思いつかない」という相手には、他にどんなことをしてくれるのか聞いてみましょう。ウェブサイトやソーシャルメディアに推薦文を掲載してもらえるかもしれませんし、あるいは、代わりに記事を書いてくれるかもしれません。
- 可能であればお返しをする:相手に紹介できる案件はありますか?その場合は、どのような方法で紹介するのがベストなのかを聞いてみましょう。多くの場合、相手も依頼してくることがあります。
- 紹介者に連絡を取る:相手が紹介してくれたかどうかにかかわらず、2〜3ヵ月後にフォローアップのリマインダーを設定しましょう。紹介してくれるかどうかを再度確認するのは決して悪いことではありません。
評価基準の追跡
戦略と実行計画を大きく前進させた後は、成果を確認する段階に入ります。ここでは、紹介営業の成果を測るために必要な指標をいくつかご紹介します。
・受信者のクリック率:メールを開封し、リンクをクリックした紹介者の数です。
>計算式:クリックされたリンクの数÷開封されたメールの数
・紹介ページのヒット数:紹介ページに到達した紹介者の数です。
>計算式:紹介先のランディングページを訪れた人の数
・紹介率:紹介者が実際に購入した数。紹介者が実際に購入した数。
>計算式:紹介者の購入数÷全購入数
・カスタマー・アクイジション・コスト (CAC):一人の顧客を獲得するのにどれだけの費用がかかるか。持続的な成長とは、利益よりも顧客獲得のための支出を少なくすることです。顧客紹介は、CACを低く抑えるための最適な手法です。
>計算式:マーケティングなど、顧客獲得にかかったすべてのコストを、獲得コストが発生した期間に獲得した顧客の総数で割ったもの。
・ライフタイムバリュー(LTV):紹介された顧客は、一般的にCACが低く、継続率が高く、その結果、LTVも高くなります。
>計算式:平均購入額に平均購入回数を乗じて顧客価値を算出します。次に、顧客価値に平均顧客寿命を乗じてLTVを算出します。
トレーニングプログラムの実施
多くのセールスパーソンにとって、紹介してもらうことはまったく新しいスキルです。このスキルを習得するには、トレーニングと練習が必要になってきます。
紹介を依頼するための正しい方法と、確保した紹介を成功させるための正しい方法を、営業担当者または自身に教えるためのトレーニングプログラムを導入しましょう。実際に成果を上げるための紹介依頼プロセスを設定するには、時間と忍耐が必要です。もともと優秀な営業パーソンであっても、そのスキルを磨くためには継続的なトレーニングが必要です。
何日もかけて行うトレーニングは、特定の状況下では効果的ですが、営業現場を離れた期間が長すぎるとコストがかかります。代わりに、チームミーティング、コアグループ、1対1のミーティングなどで、紹介営業のベストプラクティスを確認し、同僚や上司と一緒に試すことができるマイクロ・ラーニングの機会を設けることをおすすめします。
また、通話録音ソフトを活用し、成功した紹介営業の過去の通話を分析することでチームで成功を共有することも効果的でしょう。
感謝の気持ちを伝える
これは人生における良いアドバイスでもありますが、ビジネスにおいてはさらに重要です。誰かが新しいビジネスを提供してくれたときに「ありがとう」と言わなければ、将来的に会社の信用を失わせ、大きな損害を与えかねません。その顧客が次の紹介をしてくれる可能性が低くなるだけでなく、自身への信頼も下がってしまうでしょう。
そのため、紹介にインセンティブを与えるかどうかにかかわらず、紹介してくれたお客様には必ずお礼を言いましょう。これは、最初の依頼をした後でも、紹介がうまく実現した場合でも、同じです。
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まとめ
今回は、紹介営業を駆使して新規ビジネスを最大化させるためのポイントをご紹介しました。
営業組織が紹介営業を成功させるためには、やみくもに依頼をするのではなく、依頼する相手の人選から依頼の戦略立案、そしてプロセスの監視まで細かい設計が必要になってきます。しかし成功すれば、シンプルで且つ確実な営業戦術として採用できるのが紹介営業です。
是非、上記のポイントを押えながら紹介営業にチャレンジしてみてください。
本記事は以下のサイトをもとに弊社で編集・加筆させていただいています。
Jacoby, D., 2021. 6 Key Tactics for Getting High-Quality Sales Referrals. [online] Salesreadinessgroup.com. Available at:
URL:https://www.salesreadinessgroup.com/blog/6-key-tactics-for-getting-high-quality-sales-referrals
Mailshake Sales & Marketing Blog. 2021. How to Get More Sales Referrals (Hint: You Have to Ask for Them). [online] Available at:
UR L:https://mailshake.com/blog/sales-referrals/