あなたのプロダクトをPMFフェーズに持っていくためのポイント
PMF(Product Market Fit)という言葉を聞いたことはありますか?
スタートアップベンチャーや、新プロダクト開発部門の方々に広がっている言葉で『顧客を満足させる最適なプロダクトを、最適な市場に提供している状態』のことを指します。手前味噌で恐縮ですが、私たちCEREBRIXは、これまで様々な新プロダクトをPMFフェーズへと引き上げてきました。
そこで本コラムでは、テストマーケティング/テストセールスを行なう中で見えてきた、新プロダクト、特にサブスクリプションモデルのプロダクトをPMFフェーズに持っていくためのポイントをお伝えいたします。
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本記事とあわせて、営業力を高めるための新規開拓チェックリストをぜひご活用ください。新規開拓で生産性を向上させ、成果を高めるためのチェックリストです。営業パーソンや営業組織が持つべき基本的なスタンス、起こすべき行動から、実際の営業活動で実施すべき項目までまとめています。
目次[非表示]
- 1.5つのポイント
- 1.1.①市場(世の中の人たち)が抱えている問題を確認する
- 1.2.②プロダクトの持つ課題解決が最適なのかを確かめる
- 1.3.③テスト運用の協力者を集める(合意を得る)
- 1.4.④プロダクト導入の価格と意思を確認する
- 1.5.⑤ネットプロモートスコアを調査する
- 2.最後に
5つのポイント
①市場(世の中の人たち)が抱えている問題を確認する
このコラムにたどり着いたあなたは、恐らく何か問題を抱えており、その解決手段としてプロダクトの開発を考えているかと思います。このプロダクトで、世の中の人たちを幸せにできるに違いない、と意気揚々としているかもしれません。
しかし、あなた以外の人が同じ問題を抱えていなければ、そのプロダクトは残念ながらPMFフェーズには到達しないでしょう。そこで、まず把握するべきことは、世の中の声です。
統計学的に、サンプル数が100件で実際の市場との誤差が10%未満、400件で5%未満と言われていますので、理想を言うのであれば400件以上のサンプルを集めたいところです。(期間や値段に制限があると思いますので、私たちにご相談いただいた際は、最低30件はやりましょう、と伝えています)
集めたサンプルのうち50%以上が特に問題を抱えていないのであれば、別のアイデアを出した方が良いかもしれません。
②プロダクトの持つ課題解決が最適なのかを確かめる
続いて確かめるべきことは、あなたのプロダクトが世の中に提供する解決策は適切なのか、ということです。抱えている問題が共通であっても、その解決策が支持されなくては意味がありません。
先ほどと同様、一定のサンプル数に対して「こういう構想があるがどうか?」と投げかけて見ましょう。「いいね!」なのか「それはちょっと・・」なのか、様々な反応が返ってくると思います。サンプル数のうち、「いいね!」といってくれる人が60%以上であれば、あなたの考える新プロダクトがPMFフェーズに一歩近づいたと言っても良いでしょう。
③テスト運用の協力者を集める(合意を得る)
新プロダクトはテスト運用が非常に重要です。
そこで、①②の調査と同時に、”プロダクトのβ版ができたらテスト運用に協力してくれる人(企業)”を集めましょう。①②の段階で良い反応をしてくれた人たちにお願いするのが最もスムーズです。もし断られても、嫌な顔をしてはいけません。なぜなら彼らは、新プロダクトの大切な最初の顧客になり得る可能性が高いのですから。
④プロダクト導入の価格と意思を確認する
テスト運用が上手くいき、諸々の調整が終了したら、このプロダクトの“どの機能にいくらならお金を払って使いたいか”を確認しましょう。一番求められている機能が明らかになれば、貴重な開発リソースをそこに集中させることも可能ですし、利益や開発コストの回収と価格の調整も可能になるのです。
⑤ネットプロモートスコアを調査する
ここで一度、スタートを振り返ってみましょう。
このコラムは、【サブスクモデルの新プロダクトをPMFフェーズに持っていくためのポイント】をお伝えしています。では、PMFフェーズというのはどのような状態のことを指すのでしょうか。
そうです。多くのユーザが、あなたのプロダクトを導入したことにより、抱えていた問題が解消されている(され続けている)状態です。それを確かめるために、最近話題の【CX(Customer Experience)】や【NPS®(Net Promoter Score)】の調査をしてみましょう。手始めに、③の段階でテスト運用に協力してくれた人たちに声をかけるとスムーズに話が進むでしょう。
NPS®の数値が高ければ高いほど、多くの人にシェアされ、話題になるため、あなたのプロダクトは勝手に世の中に広がっていくのです。もし、NPS®の数値が低い場合は、改めて②の段階に立ち返り、あなたのプロダクトを更に進化させる必要があるのかもしれません。
※CX(Customer Experience):顧客が体験する価値
※NPS®(Net Promoter Score):「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化すること。主に「このサービスを友人・同僚に薦める可能性がどのくらいあるか」というアンケートで計測される
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最後に
私たちの話で恐縮ですが、サブスクモデルのサービス増加に比例するように、上記のような「市場調査~テストセールス~営業の型作り~実営業活動」を一括でご支援することが増えてきています。
もし、このコラムを読んでいる方で、「自社の人的リソースは開発に注力したい」とお考えの方がいればお気軽にご相談ください。私たちCEREBRIXは貴社のマーケティング・セールス部隊として伴走し、貴社の新プロダクトをPMFフェーズに引き上げるお手伝いができればと、勝手ながら考えています。
※Net Promoter®およびNPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。