トゥモローゲート株式会社が実践する「ファンをつくる」企業SNS運用の極意!
2024年2月7日に開催されたJapan Sales Collection 2024の営業コンテスト「THE INNOVATORS」で見事優勝を果たしたトゥモローゲート株式会社の西崎さん。営業組織の革新的な取り組みとして、「売り込まない営業組織の創りかた|SNSによる顧客ファン化戦略」をプレゼンしていただきました。やみくもな営業に社員が疲弊してしまっている…そんな企業にぜひ挑戦してほしいのは、SNSを活用した「売り込まない」営業戦略。「売る」ことを目的としない企業のSNS運用成功の秘訣とは…!?配信でしか見れないプレゼンの中身を大公開します!
営業コンテスト「THE INNOVATORS」とは?
営業組織の革新的な取り組みをピッチ形式で披露し、豪華審査員によるフィードバックを受ける、挑戦者にも視聴者にも刺激を与える、「高めあう」コンテスト。
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もう一度営業職を「かっこいい仕事」に変えたい
皆さんこんにちは、トゥモローゲートの西崎隼平と申します。本日はよろしくお願いします。今日みなさんにご紹介したいのは、「売り込まない営業組織の作り方~SNSによる顧客ファン化戦略」というものです。
僕はですね、やっぱり営業をもう一度憧れる職業にしたいなと思ってるんですよ。営業の文化を変えたい。
僕は2007年からずっと営業職をしているんですが、この会場の皆さんの中で「営業を一度でも経験したことがあるよ」という方、いらっしゃいますか?…たくさんいらっしゃいますね!ありがとうございます。みなさんの時代、どうでした?営業職に悪いイメージってありました?
2007年当時ですね、僕のなかで営業って、むちゃくちゃかっこいい仕事だったんですよ。新卒で入社した時、かっこいい先輩がいて、お客さんにヒアリングをかけて課題を抽出して、提案して解決して、直接ありがとうと言ってもらえる。そんなとてもかっこいい仕事だと思っていたんですけれども…。最近どうですか?そうじゃなくなっていませんか?
「テレアポが迷惑だ」とか「営業職はブラックだ」とか最近言われるようになってきているんですよね。これが本当に嫌で。
テレアポっていう手段が迷惑なんじゃないんですよ。営業職っていう職業がブラックなわけじゃないんですよ。でも一部の会社が、「契約を取ってくるまで帰ってくるな!」とか「成果を上げない人間はクズだ!」とか、そういうやり方をしている会社がまだあって。そんな会社があるからこそ、営業の方も「何とか契約を取らなきゃ…」と、相手への配慮がないようなテレアポをかけてしまって、挙句の果てには迷惑だと言われてしまう。この状況を変えたいなと思っているんです。
セリングSNSで実現できる「売り込まない」営業
みなさんにご提案したいのは、「ファンを作ってファンに売りましょう」このやり方をしてみませんか?ってことなんです。テレアポがなんで嫌がられるかって、「テレアポ=迷惑」って思われる構造になってしまっている。外部から電話がかかってくること自体が迷惑だと思われる「根っこ」になっていると思うんですよね。でも、これが最初からファンだったら全然違います。
みなさん、想像してみてください。知っている人、もしくはリスペクトしている人、好きな人。そういう人がもし「ちょっとこの話を聞いてくれない?」と言ってきたら、別に話くらいは聞いてあげようかなって思うじゃないですか。買うか買わないかは別ですよ。買うか買わないかは別なんですけど、話は聞こうかなって。
その上で興味があれば買うし、興味がなければ買わない。でも、「迷惑だ」とかは言われなくなると思うんですよ。だから、これを実現します。これを作るために皆さんにご提案したいのが、SNSでファンを作ってファンにアプローチしていく、SNSセリングの営業組織の作り方。これをご紹介します。今日の僕のプレゼンのゴールは、皆さんに「これ、明日からやってみよう!」と思ってもらうことです。
早速説明していきたいと思います。
SNS運用で成果がでる企業、成果がでない企業の違い
トゥモローゲートでは6年ぐらい前からSNS運用をしております。今、6年経って売り上げが4.3倍、営業利益が22倍、営業利益率5.24倍。これだけ変化しました。ファンを作って、ファンにセールスをするだけで営業効率が上がっていきます。営業効率が上がったことで、サービス品質アップのほうに時間をかけられるようになるんです。その結果こうなりました。
でも「あれ?今日って『革新性』がメインのテーマなんじゃないですか?」「SNSマーケティングなんてどこでもやってるよ」って思うかもしれません。おっしゃる通りなんですよ。これを見てください。いろんな企業の総務の方やマーケターの方に聞いたら、9割の方がSNS活用は必要だって答えているんです。
でも、半数以上の会社がSNS活用は「全く進んでない」そうです。しかも、社名を出すことを認めている、プッシュしている会社は100社中5社。残り25%の会社は、条件つきで社名を出すことを認めているという結果でした。
社名を出さずにサービスを売れるわけないじゃないですか?
さらに、こちらは小売業のSNSマーケターに聞いた話にはなりますが、「SNS運用から売り上げにつながった」と回答したSNS運用担当者は全体の16%しかいなかったんです。当たり前に導入されていると思われているSNSマーケティングが、「実態はこうなんですよ」ということを伝えておきたい。なので「やり方が違うんです」ということを皆さんにお伝えしたいなと思います。
SNS運用が上手くいかないポイントは2つです。ひとつ目は運用自体が上手くいかないことと、ふたつ目は運用してるけど成果につながらないことです。
「運用自体がうまくいかない」会社の特徴は、
- 運用の時間がない
- 何を投稿していいかわからない
- 専属のチームがない
- 評価に直結しない
- 片手間でやっている
こういった特徴が挙げられます。
そしてもうひとつの「運用はしているものの、成果につながってない」という企業は、
- 企業の公式アカウントでのみ運用
- 「○○でお悩みの方へ」、「採用募集」など案内ばかりを投稿
- すぐにリンク誘導してCVだけを狙っている
- CVだけに頼る待ちの姿勢
こんな特徴があります。
企業の公式アカウントって難しいんですよ。公式アカウントでお知らせばっかり投稿している、そうじゃないですか?やれ新サービス始めましたとか、採用募集ですとか。
「誰がそんなアカウントをフォローしますか?」って話なんです。
もちろん企業の公式アカウントがダメってことじゃないですよ。その中でも上手くやっている会社はいっぱいあるんですけど、「ハードルが高いですよ」ってことです。
個人で運用している人でも、「○○でお悩みの方へ」「採用募集!」というように、いきなりコンバージョンを取りにいっちゃってるんですよね。あともう一つもったいないのが、ファンはいるのにコンバージョンを待っている会社。問い合わせが来るのを待っている会社、これが一番多いです。だから、成果につながらないという実態になってるんです。
なので、今回みなさんに覚えておいてほしいのは、「SNSで売ることが目的になったらダメ」ということ。SNSはファンを作ることを目的に運用しましょう。
そのためにやってほしいことが3つあります。
企業のSNS戦略に必要なことはたった3つ「動機」「手段」「待遇」
SNSのファンを作るために必要なことは、以下の3つです。
- 動機
- 手段
- 待遇
この3つさえ整備できれば、必ずSNSで成果につながります。
それぞれポイントがありますので見ていきましょう。
「動機」の作り方
動機の作り方のポイント、具体的にはこの3つですね。
- 自発的に参加したくなる仕掛け
- 専門チームを設けての分析、運用
- 業務中のSNSの許可
この3つだけで動機が作られます。
自発的に参加したくなる仕掛け、これとても大事なんですよ。業務命令で「SNSを明日からやれ~!」と言って、無理矢理に投稿している人の投稿を誰が好きになると思いますか?もっといい情報、面白い情報、ためになる情報を求めてるのに、「やりたくないな…」とネガティブな気持ちで投稿している情報なんて欲しくないんですよ。
なので、そのためにみんなから「あ、それだったらやってみてもいいかな」と思ってもらえるきっかけが必要なんです。トゥモローゲートから1つ事例を挙げると、みんなにやってもらいたいと思ったのでゲームを企画しました。その名も『ブラックな社員 選抜総選挙』です。
御堂筋線の難波駅ってあるじゃないですか?大阪で2番目に乗降客数が多い難波駅の広告柱を18本購入して、そこに社員ひとりひとりを掲載したんです。1ヶ月間のうちにフォロワー数が一番伸びた人が優勝するというちょっと大々的なゲームを企画しました(笑)
「この企画に参加したい人?」と提案したとき、全員が手を挙げてくれたんですよね。このようなゲーム性を持って、自発的に「やりたい」と言わせることってとても大事だと思います。その後は有志のメンバーでチームを作って、何がうまくいって、何がうまくいかないかなどを分析しました。それと、シンプルですが結構大事なのが「就業時間中にSNSをやるのを認めてあげてください」。仕事なんですから。
以上の3点さえ揃えば、先ほど申し上げた動機は成立します。そして次、やろうという動機があるメンバーが集まったとしても、次に問題になるのが手段です。
「手段」の作り方
途中でやり方がわからなくて、うまくいくやり方がわからなかったら「もう続けられない」ってなっちゃうじゃないですか。そのために必要なのが、
- 方針設計
- 具体的な運用方法
- アプローチDM
この3つです。
まず方針設計として、どんなターゲットに対してどういう効果を求めるか、どんなものを価値としてコンテンツ提供しないといけないか、ここをしっかりと作っていかないといけません。
弊社のツイッターマニュアルに、スタートアップガイドというのがあります。これで徹底的に分析して、何を打ち出したらファンが作れるかということを分析します。運用方法では、ツイッターの裏技やテクニックを動画でまとめています。いろいろあるんですよ、投稿時間とか、バズった時はこうしなさいとか。そういった色々なテクニックを動画で学べる環境を作りました。
「それじゃあトゥモローゲートじゃないとできないじゃん…」って思うかもしれませんが、安心してください。SNS運用の裏ワザやテクニックの動画は、YouTubeで無料公開しています。スタートアップシートもYouTube動画から無料でダウンロード可能です。
無料で提供しているので、誰でもこのノウハウを得られるようにしています。これさえ見ていただけたら、単純にやるべきことはもうわかります。
その上で、もう一つだけ手段としてやっていただきたいのが『アプローチDM』なんです。ファンができててもファンが眠ってたらコンバージョン、成果にはつながらないんですよ。だからこっちからアプローチする必要があります。
続きは『JSC2024 アーカイブ動画』でご覧いただけます!
トゥモローゲート西崎さんのJSC2024コンテスト舞台裏を見たい方はこちら!
YouTubeにて、トゥモローゲート西崎さんの事前準備から当日の様子、優勝後のフィードバックまでご覧いただけます。
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監修者プロフィール | |
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執行役員 カンパニーCMO /セールスエバンジェリスト 株式会社セレブリックスのセールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。2021年8月には “Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術” を扶桑社より出版。営業本のベストセラーとして累計出版数が5万部を超える。 2022年7月には単著二作目として “お客様が教えてくれた「されたい」営業” を出版。現在は執行役員 CMOと新規事業開発の責任者を兼任。管掌するプロダクトとして営業コミュニティのYEALE、営業専門の人材紹介のSQiL Career Agent、日本最大級の営業エンターテイメントJapan Sales Collectionなどがある。 Everything DiSCの認定トレーナーであり、専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐に渡る。 |