BtoB営業のプロが教える!ChatGPT初心者でも使える基本の活用事例4選
営業職の方が「ChatGPTを使ってみよう!」と思ったときにぜひ試してみてほしいプロンプト(指示文)を4つご紹介します。 気になるものから実践してみてください。
また、下記のコラムに書かれている「単発プロンプト+コツ・対話ラリー」を意識して頂くと、学習効率が高まります。ぜひご覧ください!
あわせてお読みください
本記事とあわせて、「ChatGPTから欲しい回答を引き出す返信例と対話の進め方」 もご活用ください。ChatGPTから理想の回答をもらうためには、ちょっとしたコツが必要になります。本資料には、AIパスポートの資格をもつ弊社のChatGPTスペシャリストがまとめた、「困ったときに使える返信例」と「ChatGPTとの対話(ラリー)の進め方の例」を記載しています。
目次[非表示]
営業職ならまず使ってみてほしいChatGPTプロンプト4選
ChatGPTで営業業務を少しずつ効率化していきたいなら、まずはこれから紹介する4つのプロンプトから実践してみてください。
- メール文章の誤字脱字チェック
- 法律をわかりやすく解説
- 過去商談文章・会話メモの要約
- アジェンダ整理
ではひとつひとつ紹介していきます。
①メール文章の誤字脱字チェック
まずはメール文章の誤字脱字チェックから試してみましょう。メール文章の誤字脱字は確認しても気付けないことがありますし、できるだけ時間をかけたくないものですよね。他の人に依頼しなくても、ChatGPTを使えば簡単に2重チェックできます。
メール文章以外にも、
- 提案書
- プレゼンテーション資料
- 契約書、見積書
- SNSやブログ文章
など、あらゆる作成物に活用できるプロンプトです。
▼プロンプトテンプレート
テキスト: { こちらにチェックを希望するテキストを挿入してください }
指定されたテキストに対して、以下の手順2に従って加工し、結果を表示してください。
手順1:[
改善1:誤字や打ち間違いが見られる場合は、そのすべてを明確にしてください。
改善2:同一の言葉で異なる表記が使用されている場合は、それを一貫させるよう指摘してください。
改善3:数字の表記が一貫性を欠いている箇所があれば、そのすべてを指摘してください。
改善4:慣用句や諺の用法が不適切と思われる場合は、そのすべてを指摘してください。
改善5:文脈にそぐわない用語の使用が見られる場合は、それを指摘してください。
改善6:主語と述語が不一致の箇所があれば、そのすべてを指摘してください。
改善7:文末は一貫して「です、ます」調に修正してください。
改善8:句点(。)や読点(、)の使用に不自然さがあれば、それを指摘してください。 ]
手順1において、以下のガイドラインを守りながら作業を進めてください。
ガイドライン:[
・文章の流れに変更を加えないこと。
・架空のフレーズや慣用句、諺の使用を避けること。
・文章を省略しないこと。
]
手順2:[ 手順1での指摘に基づいて、テキストの修正を行い、正確な文章を出力してください。 ]
では、実際の使用例を見ていきましょう。
▼サンプル文章
拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
弊社の新製品に関しまして、20日の金曜日に打ち合わせを設定させていただけますか?会議は午前10時より開始し、約一時間半を見込んでおります。
内容としましては、新製品の特性、市場分析、販売戦略などを詳しく説明させていただく予定でございます。
なお、資料は事前にメールで送付させていたきますので、ご確認のほど宜しくお願い致しまう。
敬具
▼プロンプトにサンプル文章を貼り付けたときのイメージ
▼実行イメージ
②法律をわかりやすく解説してもらう
業務の中で登場する難しい法律。難しい内容でもサッと概要を把握したい、イメージを掴みたいときはぜひこのプロンプトを利用してみてください。新人育成資料で「法律についての解説」といったスライドを作成するときにも便利です。
では、実際の使用例を見ていきましょう。
▼プロンプトテンプレート
○○法について中学二年生でもわかるように教えてください。
▼プロンプトに文章を貼り付けたときのイメージ
▼実行イメージ
このようにわかりやすく解説してくれますが、AIの生成結果を妄信せずダブルチェックするようにしましょう。
景品表示法|消費者庁HPより
③過去商談文章・会話メモの要約
メンバーが上長に案件進捗を共有する際や、お客様の担当者が変わった際の情報の引継ぎ時に有効です。また、特定の用語に注目して要約を実行させることも可能です。案件進捗管理だけでなく日頃のコミュニケーションでも使えますので、「まずはAIの利用に慣れたい」場合は積極的な利用をおすすめします。
では、実際の使用例を見ていきましょう。
▼プロンプトテンプレート
下記を要約してください
====
{会話メモをここに記載}
====
▼サンプル会話メモ
①
日付: 2023年1月10日
出席者: 株式会社アルファ 社長 山田太郎、弊社営業担当 佐藤花子
議題: 新製品Xの販売に関する提携
メモ:
・山田社長は新製品Xの市場可能性について高く評価。
・弊社の販売ネットワークを通じた販売提携に前向き。
・詳細な契約条件については、次回のミーティングで議論することに。
②
日付: 2023年2月20日
出席者: 株式会社アルファ 社長 山田太郎、弊社営業担当 佐藤花子
議題: 新製品Xの販売提携における契約条件の詳細確認
メモ:
・前回のミーティングで合意された通り、新製品Xの販売提携に関する詳細な契約条件について議論。
・山田社長と佐藤担当は販売目標、価格設定、販売期間についての基本的な枠組みについて合意。
・マーケティング戦略と販売後のサポートに関する具体的な取り決めについては、さらなるデータと分析が必要と判断。
・次回のミーティングは3月初旬に設定し、マーケティングとサポートの詳細計画について最終的な確認を行う予定。
▼プロンプトにサンプル会話メモを貼り付けたときのイメージ
▼実行イメージ
④アジェンダ整理
脳内で話すべきことは浮かんでいても、アジェンダや流れの整理ができていないときに便利です。
では、実際の使用例を見ていきましょう。
▼プロンプトテンプレート
#指示内容
あなたはこれから実施される会議のファシリテーターです。
次の基準に基づいてミーティングの議題を整理してください。
#ミーティングの狙い
{ミーティングの目的を記入}
#出席者及び役割
{出席者名簿を記入}
#特に注意するべき問題点や課題
{自由に記述}
#会議の実施時間
{会議の時間を記入}
#出力フォーマット ミーティング議題(所要時間)
進める順に番号を割り振り、リスト化すること
例:1.各チームからのフィードバック【15分】
1-1.デザイン担当からのフィードバック(3分)
▼プロンプト入力例
#指示内容
あなたはこれから実施される会議のファシリテーターです。
次の基準に基づいてミーティングの議題を整理してください。
#ミーティングの狙い
{このミーティングを通じて、リスキリングに関する狙いや指針を参加者間で議論し、認識が揃ったうえで実行フェーズに進む合意を得ること}
#出席者及び役割
{代表取締役社長:A 人事部長:B 経営企画室長:C ファシリテーター:私}
#特に注意するべき問題点や課題
{リスキリングという取り組み自体が、抽象的な側面を持つため、実利や成果にどう紐づけるか?各部門や参加者の立場を踏まえて、懸念点を出し切り、終わった後に実は○○が懸念だったとならないように徹底的に議論する必要がある。}
#会議の実施時間
{120分}
#出力フォーマット ミーティング議題(所要時間)
進める順に番号を割り振り、リスト化すること
例:1.各チームからのフィードバック【15分】
1-1.デザイン担当からのフィードバック(3分)
▼実行イメージ
ChatGPTは一回で理想の答えをくれる「優秀ロボット」ではない!?
ChatGPTを使ってみたはいいけど、全然理想とした回答が返ってこない…。「ChatGPTってあんまり使えないツールなのかな」と思ったことはありませんか?ChatGPTのバージョンにもよりますが、そもそも現時点でのChatGPT(最新)は、人間に例えるなら「ちょっと優秀な新卒かな」というくらいのレベル感です。
人間でも、何度もやり取りを繰り返しながらアイディアを見つけたりしますよね。それと同じように、一度のやり取りで良い答えが返ってくるというよりは、ChatGPTから返ってくる答えを軌道修正しながらより良い回答を模索していく必要があります。そのため、前提としてある程度の「ラリー」は必須になります。
上記のように、ChatGPTを利用するにあたって知っておくべきマインドがいくつかありますのでご紹介します。
- ChatGPTとの対話は一問一答ではなく、追加の質問や往復のやり取りを通じて最終的な答えにたどり着くことを心がける
- ChatGPTからの返答が期待通りでない場合、それはAIの不備ではなく、伝える情報の不足によるものと認識する
- ChatGPTは時間がかかる作業を時短してもらう意識で「今のところは」使う
- 慣れるまでは短文でOK。ChatGPTにダル絡みして要領を掴む
詳細はこちらの記事でご覧ください。初心者向けにChatGPTを使いこなすコツを解説しています。
ChatGPT営業系プロンプトまとめ ( 資料プレゼントあり )
ここまで初心者向けにChatGPTプロンプトを紹介してきました。まずはひとつ、日々の業務に取り入れて何度も使ってみましょう。テンプレート通りに使うのが慣れてきたら一部の文言を変えてみて、少しずつアレンジを加えてみてください。
今回ご紹介したプロンプトと一緒に、慣れたら挑戦してみてほしいプロンプトを6つ追加した資料をご用意しました!さらに営業業務の効率化につながると思いますので、ぜひ活用してみてください。
資料ダウンロード後、メールに届いた URLをクリックいただくとNotionのページが開きます。Notionのアカウントをお持ちでない方でも閲覧可能です。ぜひブックマーク等してご活用ください。
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本記事とあわせて、「ChatGPTから欲しい回答を引き出す返信例と対話の進め方」 もご活用ください。ChatGPTから理想の回答をもらうためには、ちょっとしたコツが必要になります。本資料には、AIパスポートの資格をもつ弊社のChatGPTスペシャリストがまとめた、「困ったときに使える返信例」と「ChatGPTとの対話(ラリー)の進め方の例」を記載しています。
まとめ
営業業務ですぐに活用できるChatGPTのプロンプトを4つご紹介しました。生成AIは今後も大きなアップデートが予想されます。生成AIツールを上手く使えるかどうかで、将来業務の効率化に大きな差が開いていく可能性があります。
ぜひ怖がらず「自分にとって最強なパートナー」としてChatGPTを活用してみてください。セレブリックスでは生成AIを活用した研修などを実施しています。もし生成AIについてお困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。
サービスの詳細はこちら
監修者プロフィール | |
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執行役員 カンパニーCMO /セールスエバンジェリスト 株式会社セレブリックスのセールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。2021年8月には “Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術” を扶桑社より出版。営業本のベストセラーとして累計出版数が5万部を超える。 2022年7月には単著二作目として “お客様が教えてくれた「されたい」営業” を出版。現在は執行役員 CMOと新規事業開発の責任者を兼任。管掌するプロダクトとして営業コミュニティのYEALE、営業専門の人材紹介のSQiL Career Agent、日本最大級の営業エンターテイメントJapan Sales Collectionなどがある。 Everything DiSCの認定トレーナーであり、専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐に渡る。 |